アレルギー科とは
アレルギー科では、本来であれば体を守るとされる免疫反応が、自身の身体を傷つけてしまいアレルギー反応に変わってしまう症状を中心に診療いたします。
アレルギーによる疾患には、花粉症やじんましん、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などがあります。
アレルギー性の症状が気になる、またはアレルギー性の可能性がありそうな症状がみられたら、速やかに当診療科をご受診ください。
アレルギー科で扱う主な疾患
花粉症
花粉症は、特に植物の花粉が原因となって起こるアレルギー疾患です。目の痒みや異物感、充血、涙、立て続けのくしゃみ、鼻水、鼻づまり、などの症状が出現します。
花粉症の原因物質としては、スギやヒノキの花粉がよく知られていますが、これら以外にもアレルギーを引き起こす植物には、シラカンバ、ハンノキ、カモガヤ、イネ、ブタクサ、ヨモギほか、たくさんの種類があります。
アレルギー科を受診し、原因を特定するようにしましょう。その上で、アレルゲンとなる花粉を近づけない環境整備を行い、内服薬や鼻スプレーなどの薬物療法を進めます。
蕁麻疹
蕁麻疹 (じんましん)は、皮膚に円形や楕円形のはっきりとした赤い盛り上がりが、突然現れるのが特徴です。通常は数時間~24時間で消えるのが特徴で、1〜2週間程度(最大6週間以内)で治まってしまうものを急性蕁麻疹と呼び、6週間以上のものを慢性蕁麻疹と呼びます。
蕁麻疹の治療としては、かゆみの症状が強い場合は、抗ヒスタミン内服薬を使用し、かゆみを抑え、症状が現れなくなることを目指します。重症例ではステロイド剤を用いる場合もあります。
アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎は、ハウスダストなどのアレルゲンが鼻や目の粘膜を刺激することによって引き起こされる鼻炎です。鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみが出現します。放置すると喘息を発症することもあるので、注意してください。
治療は、原因物質の暴露を減らすことが大切です。症状を軽くするには、家の埃、ダニの糞や死骸、ペットのフケやカビなど、アレルギーの元になるものを排除するようにして下さい。こうした対策を講じたうえで、抗アレルギー薬の内服や鼻スプレーを使用し、症状を抑えていきます。
食物アレルギー
大人の食物アレルギーは、アレルゲンとされる食品を食べるのみでなく、食後の運動・ストレス・薬剤・月経ら他の要因が加わったときに起こることが多いとされています。
食物のアレルゲンは様々ありますが、代表的なものには、牛乳やチーズ・バターなどの乳製品、卵、大豆、米、小麦粉、そば、ナッツ類(ピーナッツやカシューナッツなど)、果物、甲殻類(エビ・カニなど)などがあります。治療で一番大事なのは、まずアレルギーの原因となっている食品の摂取を止めることです。
また、アレルギーが起こる誘因を調べることも重要です。 治療は抗アレルギー薬が中心となります。