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肺高血圧症

肺高血圧症とは

胸痛

当院の佐藤医師は肺高血圧に関して我が国の第一人者で、国立循環器病研究センター、慶應義塾大学病院、杏林大学医学部循環器内科教授として肺高血圧の医療を牽引してきた医師です。

2016年日本肺高血圧肺循環学会学術集会第1回を会長として主催しました。

肺高血圧症とは、肺動脈の血管内腔が何らかの原因で狭くなることにより、血液が通りにくくなって肺動脈の血圧(肺動脈圧)が高くなる病気です。

具体的には、右心カテーテルという検査で測定した安静時の平均肺動脈圧が25mmHg以上であること、左心系異常は認めないことが必須の条件となります。肺高血圧は治療が遅れると極めて予後不良で生存期間は3年弱と言われています。

しかし佐藤医師らの尽力により、現在は適切な治療が行えれば、10年生存率が90%以上と治療効果が得られます。診断、治療方針決定、専門病院への紹介も含め、何でも相談に乗ります。

主な症状

肺高血圧症は、肺の中を流れる血管の圧が高まり、その結果心臓に負荷がかかるようになる病気ですが、初期段階では明らかな症状はありません。病状が進行すると日常生活のなかのちょっとした動作に関連して息切れを来すようになります。

また、疲れやすい、動悸どうきがする、咳が出る、胸が痛くなるといった症状をみることもあります。右心室が拡張して働きが悪くなると、全身のうっ血が起こり、その結果食欲がなくなったり、顔面や下肢のむくみが生じたり、肝臓が大きくなり右上腹部が痛むなどの症状があらわれます。

黄疸になることもあります。肺高血圧症にて右心不全が進行すると、亡くなることもあります。

肺高血圧症の分類

肺高血圧症はさまざまな原因により起こりますが、現在は原因ごとに第1群から第5群に分類されています。

第1群 肺動脈性肺高血圧症
第2群 左心疾患による肺高血圧症
第3群 肺疾患および/または低酸素血症による肺高血圧症
第4群 慢性血栓塞栓性肺高血圧症
第5群 原因不明あるいは複合的な要因による肺高血圧症

検査

肺高血圧症の診療では、胸部単純レントゲン写真、心電図、血液検査、心エコーなどが簡便な検査として行われます。肺の血圧が上昇していることを実際の測定値として確認するためには、心臓カテーテル検査が必要となります。

治療

以前は有効な治療法がなく、長期間治療を受けていてもあまり大きな効果は得られませんでした。近年では新しい薬が開発され、これまでより高い治療効果が得られるようになってきました。

肺動脈性肺高血圧症では血管拡張薬の内服になりますが、病状によっては静注薬や吸入薬を使用する場合もあります。また、肺高血圧症では全身へ酸素を運ぶ機能が低下していることから、酸素吸入療法を行なうことにより心臓の負担を軽減させることができます。

内科的治療で効果が得られない場合は、肺移植を行なうこともあります。